筋量アップにおける炭水化物の重要性とタンパク質の過剰摂取の危険性

糖質制限といえば糖尿病を思い浮かべます。

私が「炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学」(光文社新書)という本を読んだのは1年前、人間ドックへ行った時でした。

農耕が定住生活を生み、文明を生んだ。そして、その頃から不健康が始まった・・・みたいな内容でした。

「昔は木の実や肉しか口に入れることはなかった。よって、炭水化物は必要ないのだ。」なんていうくだりはSFっぽくて好きです。

ただ、個人的には炭水化物は非常に大切な栄養素の一つと考えていますので、自分の考えを整理しまとめてみる良い機会だと考えました。

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炭水化物摂取とインスリン分泌の関係

まず、血糖値の恒常性維持に重要な役割を果たしているインスリンと炭水化物摂取の関係を見てみましょう。

炭水化物を摂取すると炭水化物は主に小腸でブドウ糖(グルコース、デキストロールともいう)に分解され、大量のブドウ糖が体内に吸収されることになります。

体内でのブドウ糖は、エネルギー源として重要である反面、高濃度のブドウ糖はそのアルデヒド基の反応性の高さのため、生体内のタンパク質と反応して糖化反応を起こし、生体に糖尿病性の有害な作用をもたらすとされています。

生体内のタンパク質の糖化を防ぐことはアンチエイジングの観点からも重要になってきます。
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インスリンの働きと筋量アップの関係

分泌されたインスリンの下記の働きによりブドウ糖の濃度(血糖)が常に一定範囲に保たれています。

また、インスリンは血糖値の恒常性維持に重要なホルモンです。

血糖値を低下させるため、糖尿病の治療にも用いられていることはよく知られています。

インスリンの分泌は血糖値の上昇に依存するということができます。

  • 作用生理作用としての血糖を抑制する作用(これが主たる作用)
  • 骨格筋におけるブドウ糖、アミノ酸、カリウムの取り込み促進とタンパク質合成の促進
  • 肝臓における糖新生の抑制
  • ブドウ糖の合成促進・分解抑制
  • 脂肪組織における糖の取り込みと利用促進
  • 脂肪の合成促進・分解抑制などの作用による血糖の抑制、およびブドウ糖や脂肪などの各種貯蔵物質の新生の促進

以上のことから、骨格筋におけるタンパク質合成を促進するため、また、筋グリコーゲンの回復のため、多少の犠牲(脂肪の増加)は払っても炭水化物の摂取は不可欠であると考えています。

高タンパクの大量摂取と肝臓の負担

「糖質制限」ダイエットでは、炭水化物の代わりにタンパク質や脂質の量を増やすことが必須となっています。

私が心配しているのは、このことによる臓器への負担増加です。

たんぱく質を分解する際に発生するアンモニアなどの窒素性廃棄物は人体に有害ですが、通常ならばきちんと体外に排出されるので問題は有りません。

たんぱく質をあまりに過剰に摂取すると、この窒素性廃棄物が人体の排出量を遙かに超え、体内に多く残留してしまうことになります。

肝臓はこの残留窒素廃棄物を必死で分解しようとします。

肝臓が過剰に働くことによるその働きが低下すれば、残留窒素廃棄物を分解する力も低下してしまいます。

この状態で変わらず過剰なたんぱく質を摂取し続けると、さらなる悪循環が繰り返されどんどん肝臓が悪化してしまいます。

GI値について

最後に、GI値について触れておきます。

炭水化物摂取は必要不可欠なものと、私は考えています。

ただ、体脂肪を減らそうとしている場合には、その摂取方法が大切になります。

炭水化物を含む食品の中には、血糖値を上げやすいものとそうでないものがあります。

血糖値を上げにくい食品を適切に摂ることで、インスリンの分泌を抑え、脂肪合成の抑制に役立てることが可能になります。

グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略でグリセミック指数ともいう。その食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを計ったもの。 ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇率を100として、相対的に表されています。 このGI値が低ければ低いほど血糖値の上昇が遅くなり、インシュリンの分泌も抑えられることを表している。

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