成長ホルモンの分泌も促すマイオカインの働きとその増やし方

前回の記事でマイオカインに触れましたが、その働きについては触れることができませんでした。

そこで、ここでは「続編」ということでマイオカインについて詳しくまとめてみました。

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マイオカインとは何か

II型サイトカインともいう。 コペンハーゲン大学医学部の教授(Bente Klarlund Pederson)により命名されたマイオカインと呼ばれる運動因子誘発型インターロイキン6の一種が、最近になって成長ホルモンを増量させる効果があると言われるようになってきた。

よく似たものにサイトカイン(cytokine)やモノカイン(monokine)というものがあります。

すべてある働きを持ったタンパク質で、kineという言葉がそのことを示しています。

kineは作動物質という意味です。

そして、cyto-が語頭につけば免疫細胞から分泌されるものを、mono-がつけば単球やマクロファージが分泌するものを、myo-がついたマイオカイン(myokine)は筋細胞が分泌し他の臓器に働く物質の総称を意味するというわけです。

歴史的には20世紀から、筋収縮に誘引される「運動因子」の研究が多くの研究者によって進められてきました。

この「運動因子」は他の臓器、例えば肝臓や脂肪組織に働き、運動による効果を媒介するもので、これらの因子の一つとして、運動中に収縮筋で産生された後に血液中へ放出されるインターロイキン6が発見されました。

そして、このインターロイキン6は従来のサイトカインと区別されマイオカインと命名されました。

これまではホルモン産生臓器というのは、膵臓や下垂体など、特定のものだけと長く考えられて来たましたが、実は脂肪細胞や筋肉も、ホルモンといって良い物質を刺激により分泌していることが、近年明らかになったのです。

しかし、その詳しい働きについてはまだ研究途上のようです。

マイオカインが注目されるようになったきっかけ

マイオカインが注目されるようになったきっかけは何でしょうか?

一般に知られるようになったのは、おそらく大きな理由はTV放映でしょう。

「たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学 身体を老けさせない秘密第5弾 血糖値改善&脂肪を分解マル秘ホルモン分泌SP」で大きく取り上げられました。

「たけしの健康エンターテインメント」については、専門家の方の懐疑的な意見もあり、全てを鵜呑みにしないよう気をつけなければなりません。(参考 石原藤樹さんのブログ

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日本では首都大学東京「運動分子生物学研究室」のWebページをネット上で見つけることができます。

運動が健康に良いことは、多くの人が経験的にも認めることだと思います。運動がもたらす健康効果は多様で、しかも全身に現れます。疫学研究によると、習慣的な運動は種々のガンの発症リスクを減らします。また、アルツハイマー病の発症を減らし(脳)、インスリン分泌能を高め(膵臓)、免役能を高め(血球系)、代謝機能を亢進(筋・脂肪・肝・心臓)させます。なぜ、このように多様な効果が全身に現れるかは、じつはほとんど分かっていません。

同研究室ではマイオカインの研究が進められているようです。

そしてこの研究室の藤井宣晴さんこそ、マイオカインのAMPキナーゼに「血糖値を下げる役割」があることを世界に先駆けて証明した方なのです。

インスリン以外の「血糖値を下げる物質」の発見は、実に90年ぶりの大発見です。

マイオカインの主な働き

この運動因子誘発型インターロイキン6(IL-6)は、これまで認識されてきた液性免疫の中心的役割を担うだけでなく、多くの機能を持ったサイトカインであることがわかりました。
その機能は次のようなものです。
代謝に関係する遺伝子の活性及び不活性化、糖代謝、脂肪分解の活性化、造血幹細胞の活性化、神経修復の活性化、インシュリン抵抗性の抑制、TNF産生の抑制の作用
筋細胞内のグリコーゲン量が低下することで、より一層活性化されること
運動中の炭水化物の補給は、収縮筋のインターロイキン6の分泌を抑制すること
成長ホルモンの分泌を増量すること
(以上)

マイオカインの主な働きをあげると、次のようなものです。

・脂肪を分解する。

・血糖代謝を改善して糖尿病を予防する。

・動脈硬化を予防する。

・血圧を安定させる。

さらには、認知症やがん、肌の若返りにも効果があるといわれてます。

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マイオカインの増やし方

マイオカインは脂肪を分解し血糖値を下げるホルモンです。

そして、このマイオカインは筋肉を動かすことで筋肉から分泌されます。

マイオカインは下半身の筋肉から分泌されますが、新しい筋肉からしか分泌がされません。

そのため、歩いてもいないし全く運動もしていないという人は筋肉の新陳代謝が行われていないので分泌されにくくなっている恐れがあります。

マイオカインは1回の運動で出す量に限りがあるため、ウォーキングなどのソフトな運動でも毎日続けることが大切とされています。