女性化乳房の原因とケア剤ノルバデックスの働き

wikipediaより

更新履歴
2018/4/7 シトクロムP450に関する記述を追加

オンライン上には、アナボリックステロイドの副作用についての情報であふれています。

これは薬ならどんな薬にでも言えることですが、アナボリックステロイドは用法次第では危険な「毒」になります。

オンライン上で目にする副作用についてのたくさんの情報の中には行き過ぎたものもあります。

しかし、これらはすべて素人判断で薬を使用することへの警鐘として受け止めたいものです。

アナボリックステロイドの副作用の一つに性ホルモンの正常な分泌を阻害するというものがあります。

その副作用の一つが女性化乳房です。

バルクアップを目的としていたのに、女性のような乳房になってしまっては銭湯にも行けません。

女性化乳房(ガイノ)がどうして起こるのか、そして女性化乳房を避けるにはどうしたらよいのか考えてみましょう。
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Aステロイド使用により女性化乳房がおきる理由

アンドロゲンなどの男性ホルモンの一部は、アロマターゼという酵素によって女性ホルモンであるエストロゲンに還元されます。

筋肉増強剤を投与すると、体内の男性ホルモンの量が数十倍に増えます。

この大量の男性ホルモンの一部がアロマターゼによって女性ホルモンに変わり、女性ホルモンまで通常時の数倍に増えてしまいます。

大量の女性ホルモンは、筋肉内の水分保持率を高め、パンプ感を生み出しますが、同時に女性化乳房などの副作用を引き起こします。

女性化乳房がおきるもう1つの理由

一部のAステロイドでは、その有効成分が肝臓で簡単に分解されないよう17αキレート加工がされています。

このことにより、17αキレート加工がされているAステロイドは肝毒性を有するようになります。

肝機能が弱まるとシトクロムP450と呼ばれる酵素が正常に働かなくなります。

シトクロムP450という酵素は女性ホルモンを分解する働きももっています。

肝硬変を患うと女性化乳房を引きおこしやすいのは、シトクロムP450の働きが弱まるからです。

Aステロイドの使用により肝機能が弱まるとシトクロムP450の働きが悪くなり女性ホルモンが正常に分解されなくなるということがおきるのです。

これがAステロイド使用により女性化乳房がおきるもう1つの理由です。

Aステロイド使用時に、肝機能のケアをすることには大きな意味があるわけです。

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男性ホルモンをエストロゲンに変えるアロマターゼとは何か

閉経後は、卵巣からのエストロゲンの分泌がなくなり、閉経前に比べて1/100程度に減少します。

しかし、副腎皮質から分泌されるアンドロゲンをもとに、アロマターゼ酵素が働いてエストロゲンが生産されます。

アロマターゼは、閉経後のエストロゲンを作り出すための大切な酵素です。

そして、アロマターゼは男性の体内にも存在しています。

女性化乳房に対するケア剤の働き

アナボリック・ステロイドの投与により男性ホルモン量が増加します。

同時に、アロマターゼの働きにより女性ホルモンの量も増加します。

大量の女性ホルモンが乳房にあるレセプター(受容体)と結びつくと、女性化乳房(乳腺肥大症)とよばれる副作用を引き起こします。

乳ガン治療薬としても知られるノルバデックスはエストロゲン受容体をブロックすることで、女性化乳房の発症を抑えます。

このように、女性化乳房のケア剤としてエストロゲン阻害薬が用いられています。

女性化乳房とは

男性なのに、女性のように乳房がふっくらと膨らんでしまう症状のことです。

初期の段階であれば、その原因になるものを取り除けばおさまります。、

アナボリック・ステロイドの服用中であれば、服用をやめればおさまります。

乳頭や乳輪がプクッと膨れてきているなどの症状が現れた段階で、Aステロイドの使用を中止しノルバデックスなどのエストロゲン阻害薬を服用すれば重症化は防げます。

しかし、ひどくなると整形手術以外では治せなくなってしまいます。

もしものときの保険で、アナボリック・ステロイドと一緒に購入する人が多いようです。

女性化乳房のケア剤ノルバデックスの働き

ノルバデックスはエストロゲンがくっつく部位であるエストロゲン受容体をブロックすることで、エストロゲンが作用をしないようにします。

ノルバデックスは一般には乳がんの治療に用いられます。

乳がんの中には、エストロゲン受容体を持ち、そこにエストロゲンがくっつく事でどんどん成長してしまう女性ホルモン受容体陽性の乳がんがあり、ノルバデックスは特にそのような乳がんに対して効果を発揮します。

ノルバデックスのエストロゲンの作用を抑えるという働きを利用するわけです。

少し違和感を感じる程度の初期の女性化乳房に対して、ノルバデックスの負担は服用は効果的という情報があります。

女性化乳房が進むと効果的な治療法は外科的手術しかありません。

手術となると一部保険が適用されますが、全身麻酔で行われるため身体の負担は大きく、それなりの危険が伴います。

しかも、クリニックでの手術は入院できないこともあるので、それなりの覚悟が必要です。

なってからでは遅いので、常備しておくのもアリです。

ノルバデックス20mgの添付文書

一般的名称 タモキシフェンクエン酸塩錠

禁忌(次の患者には投与しないこと)

1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果 乳癌
用法・用量ノルバデックス錠20mgの場合)
通常、成人には1錠(タモキシフェンとして20mg)を1日1回経口投与します。

なお、症状により適宜増量できるが、1日最高量は2錠(タモキシフェンとして40mg)までとします。

なお、ノルバデックスにはサイトタムというジェネリックもあります。

ノルバデックスはAステロイドの効果を半減させるという情報があります。

ノルバデックスとAステロイドとの併用は避けた方が無難です。

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(付録)女性化乳房を引き起こすかもしれない意外な薬

ある程度年齢を重ねてくると、高血圧の薬や胃潰瘍の薬のお世話になる人も多いでしょう。

ところが、こうした薬にも女性化乳房の副作用が出る場合があるのです。

一般名 先行医薬品
商品名
分類 対応
ニフェジピン アダラート カルシウム拮抗薬 高血圧症
マニジピン塩酸塩 カルスロット カルシウム拮抗薬 高血圧症
レセルピン アポプロン アドレナリン作動性
ニューロン遮断薬
高血圧症
メチルドパ アルドメット 中枢性
交感神経抑制薬
高血圧症
スピロノラクトン アルダクトンA 抗アルドステロン
利尿薬
高血圧症
エプレレノン セララ 抗アルドステロン
利尿薬
高血圧症
スルピリド ドグマチール ドパミン受容体
遮断薬
消化器潰瘍
うつ病
統合失調症
エチゾラム デパス 抗不安薬 神経症
うつ病
不眠
心身症
ファモチジン ガスター ヒスタミン
H2受容体拮抗薬
胃潰瘍
十二指腸潰瘍
シメチジン タガメット ヒスタミン
H2受容体拮抗薬
胃潰瘍
十二指腸潰瘍
メトクロプラミド プリンペラン 抗ドパミン薬 悪心・嘔吐
ドンペリドン ナウゼリン 抗ドパミン薬 悪心・嘔吐
オキサトミド セルテクト 抗ヒスタミン薬 アレルギー

このような薬でも女性化乳房の副作用の可能性があることはまさに驚きです。

女性化乳房は決してアナボリックステロイドだけの問題ではないのです。

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