東洋医学や民間療法にも利用されてきた栄養豊富なカニの魅力とそれを生かすカニ鍋の作り方


カニ、海老をはじめとした魚介類のおいしい季節がやってきました。

今回はカニの栄養価の高さについて調べてみました。

カニと日本人

カニは、日本人にとって馴染み深いものですが、その歴史は旧石器時代に遡ります。

旧石器人は海や川の動物を利用した食生活をしていました。

陸上動物が乏しい沖縄県南城市のサキタリ洞遺跡では、食料を補うため魚介類を積極的に食べていたことがその調査から明らかになりました。

特に、カニは季節の旬を選んで捕獲していたことも判明しています。

驚くべきことに、現代人の食生活に通じる姿がすでに旧石器時代からあったのです。

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カニの栄養成分

古くから私たち日本人に馴染み深い食材であるカニは、栄養豊富であることが知られています。

妊娠中の栄養補給として

カニは、高たんぱく、低脂肪で、妊婦さんにはぴったりの食材です。

また、妊婦さんに必要とされるタウリン、カルシウム、銅、亜鉛などが含まれており、栄養素の面から言えば妊婦さんが食べても問題のない食べ物の一つです。

また、妊娠中は、マグロなどの大きな魚の摂取を控えるようにと指示が出ることがあります。

これは、大きな魚には水銀が多く含まれており、妊婦さんが水銀を多く摂取すると胎児に影響が出る可能性があるからです。

この点から見ても、カニは水銀含有量が少ない魚介類に分類されるため、心配なく食べることができます。

カニの旨み成分

カニの身には、他の魚肉とは異なる特有の旨み成分が詰まっています。

カニにはアルギニン、グリシン、グルタミン酸などのアミノ酸や、ベタイン、ホマリン、アデニル酸、グアニル酸などのエキス成分が含まれています。

また、アデニットなどの糖質も多く、魚介類中1番の甘みを誇ります。肉質は高蛋白、低脂肪。栄養の代謝をよくするビタミン群のB1・Bやナイアシンも含まれ、さらに動脈硬化を防ぐタウリンが豊富なのも特徴です。

また、ミネラル分である亜鉛や鉄も多く、これらは新陳代謝を活発にしてくれます。

癌細胞の発育を抑え転移を防ぐ蟹のキチン・キトサン

キチン・キトサンは、カニの甲殻に含まれている成分の1つで、一種の食物繊維です。

キチン・キトサンは、これまで手術系や人口皮膚の素材として利用されてきましたが、最近の研究により、癌の予防に有効であると注目されています。

キチン・キトサンは血液中のマクロファージやNK細胞などの働きを促し、免疫機能を高め、前癌細胞を駆逐し、癌化を防ぐことが知られています。

キチン・キトサンには癌の予防だけでなく、発生した癌細胞の発育を抑え、転移を防ぐ効果もあると言われています。

さらに、キチン・キトサンは内蔵全般の機能を調整し、生活習慣病の予防や治療に働く作用も併せて備えています。

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東洋医学における蟹

驚くべきことに、蟹の持つさまざまな作用は東洋医学にも用いられていました。

活血の食材

血行を促進させ、古い血の塊を散らす働きのある食材です。

カニの特性を生かした食べ方

カニは身体を冷やす効果の高い食材です。

中国では上海ガニを 生姜茶や紹興酒など身体を温めるものを飲みながら食べる習慣があり、冷えすぎを防いでいます。

冬はカニを食べる機会が何度かあるでしょうが、身体を冷やすきゅうり、トマト、柿などを一緒に食べない、お伴は熱燗にする、酢は温性ですのでカニ酢をつけて食べるなど、ちょっとした心がけをすると良いと思います。

特に普段おなかを下しやすいという人が、冷たいビールを飲みながらカニを食べると翌朝にはかなり高い確率でお腹がゆるくなるので気をつけましょう。

また、ゾクゾクっとして風邪の引きはじめかなあ・・・・・・というときは控えたほうがよいでしょう。

逆に、この冷やす性質を利用し、捻挫、打撲、骨折などをした直後で腫れて熱をもっているようなときに食べるとよいとされます。

民間療法におけるカニ

日本に古来より伝わる民間薬に「伯耆の黒グスリ」(別名 伯州散-はくしゅうさん)があります。悪性のはれもの・化膿性の皮膚疾患・痔ろうなどに、飲んでも、塗っても使えるものです。

漢方でもモズクガニを黒焼きにしたものを津蟹(ズガニ)と呼び、排膿・強壮の目的で使われます。

また、民間療法では関節炎や湿疹など熱を持った患部に、生のカニを細かく砕き、湿布して痛みを和らげるという使い方があるようです。

外科医にかかる必要がないほどよく効くので「外科倒し」とも呼ばれるそうですが、これには、マムシ、鹿の角、そして津蟹が配合されています。

その他、肝機能の強化作用、解毒作用、血行を良くする作用などに注目した使われ方が多いようです。

●蚊よけ
適量のカニの殻を火で燃やし、その煙に蚊を殺す効果があるとされています。

●米の虫よけ
米の容器の中にカニの殻とニンニクを入れておくと虫よけになるとされています。

●漆かぶれ
生のカニをすり潰して、かぶれた患部に貼り付けると効果あるとされています。

●黄疸
川ガニをあぶって乾かし、粉末状にすり潰したものに紹興酒を少し混ぜ丸めて丸薬とします。毎日2回温水で飲むと良いとされています。

●打撲
川ガニをあぶって乾かし、粉末状にしたものを毎日10g、2回に分けて焼酎で飲むと良いとされています。

東洋医学では焼酎にも血行を良くする効果があるとされています。
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栄養素を生かすカニ鍋の作り方

カニの甲羅や殻にはタウリンやナイアシンなどのアミノ酸やカルシウムなどのミネラル類が豊富ですが、ビタミン類はあまり含まれていません。

このため不足するビタミン類は緑黄色野菜や柑橘類などで補い、全体としてバランスのとれたメニューにすることが大切です。

ごぼうや大根、白菜など食物繊維の多い野菜と一緒に食べるとカルシウムの吸収は疎外されます。

またほうれん草や柿などシュウ酸を多く含む食べ物と一緒に摂ると消化吸収しにくくなりますので注意しましょう。

甲羅や殻に豊富に含まれるタウリンは軽く煮てスープにすると上手に摂ることができます。

カニ鍋などは大変オススメのメニューと言えます。シメは雑炊などでスープも残さず摂るようにしましょう。

また、焼きガニや茹で蟹に定番の酢や生姜は、生臭みを取るだけでなく、殺菌作用やカニの「寒性」を抑制する作用があるので冷えのある人でも食べやすくなります。

ちなみに手についた生臭さは焼酎や濃い菊花茶で洗うと落とせます

こんな人は要注意

●なるべく食べないほうがいいかもしれない人
・普段から胃腸が冷えている人
・風邪をひいているとき
・咳と痰があるとき
・下痢しているとき
・手が震えている人(現代ではパーキンソン病のことと考えられます。)
・めまい、痙攣がある人(てんかんなど)
・顔面神経麻痺のある人

●相性の悪い組み合わせ(柿・梨・ピーナッツはだめ)
と一緒に食べると腹痛を起こす
と一緒に食べると嘔吐・腹痛・下痢を起こす
ピーナッツと一緒に食べると下痢を起こす
ドジョウと一緒に食べると互いの効能を消し合う

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