アナボリックステロイドとは何か


(Andreas Cahling アンドレアス カフル 1952-   ;本記事とは無関係です。)

アナボリックステロイドはたんぱく同化ステロイドとも呼ばれています。

これらは薬品であり作用はサプリとは次元が異なり、用法を間違えると毒にもなります。

このアナボリックステロイドの危険性については、オンライン上で検索すると、女性化乳房や無精子症など笑い事では済まされない副作用が簡単に見つかります。

このようなアナボリックステロイドの危険性は、すべて用法を間違えたために起こった結果です。

一般的な風邪薬でも、用法を間違えれば生命を脅かす毒にもなります。

アナボリックステロイドも風邪薬と同じ薬物であり、用法を守って使用することが大切というわけです。

アナボリックステロイドは大変魅力的なものですが、それがどうやって生まれたものなのか(歴史)、どんな作用があるのかなど知らないこともたくさんあります。
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アナボリックステロイドはどうやって生まれたか(歴史)

アナボリックステロイドの誕生、開発競争、そして禁止までの流れをまとめます。

テストステロンの発見とテストステロンアナログの開発

アナボリックステロイドの代表格はテストステロンでした。

テストステロンは哺乳類のオスでは睾丸で95%、副腎で5%が分泌されています。

テストステロンが発見されたのは1935年でした。

発見された当初は、テストステロンの作用時間は非常に短く、注射により体内投与してもすぐに肝臓で代謝され、すぐに活性は失われてしまうというものでした。

そこで作用時間を長くするために、代替物としてさまざまな調整が加えられ、これを機にテストステロンアナログの開発が始まりました。

オリンピックでのアナボリックステロイド開発競争から禁止まで

Seen here are the opening ceremonies at the Olympic Stadium for the 1980 Summer Olympics in Moscow, Russia. (AP Photo)

しかし、のちに作用時間に大きな改善をもたらすことになるアナボリックステロイド剤の登場により、特にスポーツ競技などにおける人体能力を純粋に競い合う分野では、世界の多くの国々で開発が行われるようになりました。

スポーツの祭典であるオリンピックにおいて、一時はステロイドなしでは記録が取れないような風潮さえ生み出してしまいました。


このように身体能力の向上に関しては確かな効果が認められているアナボリックステロイドですが、同時に多数の副作用症状が報告されるようになりました。

また、薬物使用によるパフォーマンス向上という概念がスポーツの理念、理想に適さない事などから、世界的にも社会問題としてアナボリックステロイドの使用に関する考え方に変化が生まれました。

1976年7月17日~8月1日にかけてカナダで開催されたモントリオールオリンピックを皮切りに、現在ではアナボリックステロイドの使用は禁止されています。

アナボリックステロイドの作用

たんぱく質は1万個以上のアミノ酸が繋がった複雑な構造をしており、筋肉の主成分になっています。

食品などによって摂取されると、胃や腸でごく小さな個々のアミノ酸に分解されて体内に吸収された後、一部のアミノ酸は再びたんぱく質に作り上げられ、筋肉を形成します。

このように、摂取したたんぱくを筋肉などの細胞内組織に変える働きを、たんぱく同化作用言います。

このたんぱく同化作用を持つステロイドホルモンを総称して、たんぱく同化ステロイドと言います。

それらは主に筋肉増強剤として使用され、ドーピング薬物としても知られています。

短期間で劇的な筋肉増強を実現するとともに、常態で得ることのできる水準を遥かに超えた筋肉成長を促す作用を持つことから、運動選手などの間で長年にわたって使用されています。

たんぱく同化ステロイドの代表的なものは男性ホルモンで、中でもテストステロンは筋肉増大、タンパク質同化作用の促進、性衝動の増進などの作用を持っています。

ところが、男性ホルモンには体毛の増加、筋肉増強、声変わり、性欲の亢進などの症状を生じさせることが多く、例えば女性が摂取した場合でも同じような症状が出現することがあります。

そこで、たんぱく質同化作用を強めつつ、これらの副作用をできるだけ抑えるように人工的に合成された薬が、オキシメトロンなどのたんぱく同化ステロイド剤です。

アナボリックステロイド剤の医療での応用


アナボリックステロイド剤は、たんぱく質を体に蓄積することで筋肉を厚くして体重を増やします。

また、使用中は通常の筋肉の増加以上に筋肉がつくため、筋肉増強目的やドーピングとしてスポーツ選手などが好んで使用する傾向があります。

また、それ以外にも医療現場で抗貧血剤、骨多孔症治療剤、高脂血症改善剤など、治療目的としても使用されています。

医薬品としてのアナボリックステロイド剤には、メスタノロン製剤とメテノロン製剤の2種類があります。

前者は骨粗しょう症、下垂体性小人症、慢性腎疾患、悪性腫瘍、外傷や熱傷による著しい消耗状態などの治療に用いられます。

また、後者はヘモグロビン量や赤血球数の増加などの造血作用を示すため、再生不良性貧血による骨髄の消耗状態の治療に用いられています。

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