「1回で消化吸収できるタンパク質は30gまで」の真偽を調べてわかったこと

肉体改造を試みる時、誰もが考えるのが筋肉の素材となるプロテインパウダーの摂取です。

プロテイン(protein)の意味はタンパク質で、プロテインパウダーはタンパク質をより効率よく摂取するために開発された、いわばサプリメントの代表のようなものです。

このプロテインの摂取に関しては、「1回の食事で消化吸収できるタンパク質の上限は20g〜30g」と言われていますが、これは本当でしょうか?
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食事に含まれるタンパク質の量

たとえば、朝食のメニューが納豆、味噌汁、白米、生卵だったら、それに含まれるタンパク質の総量は22.5gになります。

《参考》

糸引き納豆1パック   8g
生卵Lサイズ   7.5g
白米茶碗1杯   5g
味噌汁1杯   2g

矛盾

このメニューはかなり質素ですが、それでも22.5gものタンパク質が摂れることになります。

もし、この食事に加えて、プロテインパウダーを20g摂取したとすれば、それだけで「20g〜30g」という上限をはるかに超えてしまいます。

吸収される量に上限があるなら、過剰摂取により吸収されなかったタンパク質は、そのまま体外へ便として排泄されます。

ところが、実際にはタンパク質の過剰摂取が腎臓への負担を増大させるという問題が起きています。

この事実は、腎臓に負担をかけるほど過剰に摂取できたことを示しています。

そして、過剰なアミノ酸は脂肪やグルコースとして形を変え貯蔵されることになります。

その時に、生じる尿素は腎臓での処理を経て体外へ排出されるわけです。

したがって、吸収される量に上限があるとすれば、プロテインの過剰摂取による腎臓障害の悪化は起こり得ないということになります。

これは、事実と矛盾します。

つまり、タンパク質の摂取量に「上限は20g〜30g」というような限界はないということです。
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情報の源泉

では、なぜそのような情報があたかも正しいことのように広まったのでしょうか。

調べてみると、ムーア氏のタンパク質の吸収限界を示す短期間の研究(2009)が歪んで広まっている感があります。

ムーア氏の研究では「20gのタンパク質を毎日5〜6回摂れば、筋タンパク質の合成が最大限に促進される」というものでした。(「20gまでしか摂取できない」というものではありません。)

さらに、このムーア氏の結論は現在では間違いであると考えられているようです。

実際に、1日1食のみで86グラムのたんぱく質を摂るというダイエットでは、除脂肪体重の増加も含めて体型の改善が見られたという報告もあります。

このことは、20g〜30gというタンパク質の吸収限界を否定するものです。

また、年齢を重ねて若い頃と同じだけの筋たんぱく維持をするには、比較的たんぱく質量の多い食事を摂ることが必要だという可能性を示唆する研究(アルナル氏)もあるようです。

興味がそそられる内容で、奥深さを感じます。

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